美容コラム
~しわ・たるみ・しみに強いドクターが監修~

  1. スキンケアでは、皮膚のしわは防げない。
    欲しいのは「今より美しい肌」
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スキンケアでは、皮膚のしわは防げない。
欲しいのは「今より美しい肌」
スキンケアでは、皮膚のしわは防げない。<br>欲しいのは「今より美しい肌」

しわ治療

2019.07.02

「いつまでも若く美しくいたい」それは多くの女性が持つ願いの一つです。
願望とは裏腹に現実は否応なく肌に年齢を刻んだサインを残して行きます。とりわけ悩ましい存在がしわではないでしょうか? 多くの方がしわを防ぐために高級な美容液を使用したり、スキンケアやマッサージに励んだり自分なりの方法で対策していることでしょう。そのことは新たなしわが発生することをいくらかは防ぐ効果があったかもしれません。しかしすでに刻まれてしまったしわを自分で解消して、今よりいい状態に持っていくのは難しいことです。ただし美容医療ならば、しわを解消することも、肌の状態を改善することも可能です。

  1. 皮膚にしわができるのはなぜ?
  2. 美容整形ではなく、美容皮膚科だからできること
  3. しわ治療の種類
  4. 医師の知識、経験、技術を見極めて
  5. ドクターコメント
  6. 施術コレクション

皮膚にしわができるのはなぜ?

そもそも人には、なぜ年齢を重ねるごとにしわが発生するのでしょうか? 皮膚は大きく3つの層に分かれています。浅い部分が表皮、深い部分が真皮、さらにその奥に皮下組織があります。

真皮に存在する有効成分

しわに大きく影響するのは、表皮を支え皮膚の土台となる真皮の部分です。真皮の中は螺旋状になったコラーゲンが張り巡らされ、それをゴムのような弾力があるエラスチンが束ねています。その隙間を水分保持の役割があるヒアルロン酸が埋めており、その3つの成分の特質で肌に弾力とハリ、瑞々しさを与えています。3つの成分が十分な数量、真皮内に存在していれば、しわが発生することなく若々しい肌を維持することができます。しかしコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸は、紫外線の影響、ストレス、不規則な生活習慣、加齢などが原因でどんどん数量を減らしてしまいます。

注目すべきは線維芽細胞

ただしこれらの成分は減少する一方で、新しく生まれてくるものもあります。生みの親は同じく真皮に存在している線維芽細胞です。線維芽細胞が次々とコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を生み出すことができれば、少々減ってしまっても問題なく若い肌を維持できることになります。それが叶わないのは、線維芽細胞も同じ理由で減少してしまうからです。コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸は減り続けるのに、新しく生まれるものもわずかなため、有効成分の総数は減少し、結果的に肌を支える土台の真皮はスカスカになり弾力もなくなってしまいます。

真皮がスカスカになると肌に溝ができしわになり、弾力がなくなると動いた皮膚が元に戻らずこれもしわになります。また潤いが足りなくなった肌も同様です。重要なのは、線維芽細胞を代表に、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の減少を食い止め、少しでも生み出すことです。そのために生活習慣の改善、紫外線予防、化粧水など化粧品での保湿の対策が必要です。ただし自己ケアだけではエイジングサインを止めてしまうことは不可能です。そこで美容皮膚科での美容医療が大きな力となるのです。

美容外科、皮膚科、ではなく、美容皮膚科だからできること

美容医療というと美容整形をイメージする方もいるかもしれませんが、現在ではほとんどのしわを、メスを使うような外科的な手術を行うことなく改善することが可能になっています。美容医療は、注射やレーザーを用いた負担の少ない治療で、顔立ちを変えることなく、ナチュラルに見た目年齢を巻き戻す、止める、進行を遅らせることを目的に行います。

しわにはごく浅いしわから、表情のクセでできているしわ、たるみが関係しているしわなどさまざまな種類があり、しわの種類にあった最適な治療法があります。まずは医師によるしわの種類の見極め、治療法の選択、組み合わせが重要になります。

しわ治療の種類

しわ治療はなるべく早い段階で始めることが大切で、早い段階の治療を定期的に行えば、将来的にしわを作らせないことさえ不可能ではありません。具体的にどんな治療法があるのでしょうか?

ホームケア

ドクターズコスメで日ごろのホームケアも念入りにすることで、新たなしわの発生を防ぎます。紫外線対策、乾燥対策の徹底は非常に重要です。施術との併用でより効果的になります。

ヒアルロン酸注入

目立つしわの溝を埋めたり、脂肪が減ってできたくぼみに注入することも可能です。しわの状態や、なりたい肌の希望に合わせてヒアルロン酸の製剤の種類を変えたり、組み合わせたりしながら理想の肌を実現させます。

ボトックス注射・ゼオミン注射

ボトックスとは製剤の名前で、過剰な表情筋の働きと緊張を抑えて、表情グセで定着するしわを解消する方法です。額・眉間、目尻、発達したエラなどに効果があります。的確な位置に的確な量ボトックスを注入することで、不自然な表情になるなどのトラブルを避けることができます。

PRP(多血症板血漿)注入

再生医療の一つで、自身の血液から成長因子が多く含まれる血小板のみを抽出し、しわが気になる部位に注入する方法です。注入されたPRPから成長因子が放出され、線維芽細胞を刺激し、コラーゲンなどの有効成分の生成、肌組織の再生を促します。

しわの治療は他にもあり、しわの状態、希望などを考慮の上治療法を選択します。

しわの悩みの中でも多い、ほうれい線は、溝ではなく頬のたるみによってできた肌の段差のため、リフトアップや引き締め効果があるレーザー治療やその他の施術と組み合わせる場合もあります。いずれの施術も単独治療だけでなく、注入治療同士で組み合わせて複合治療を行うなどの方法でいろいろな種類のしわに対応できます。

治療法 特徴 対象となるしわ ダウンタイム 効果持続期間
ホームケア 医師にしか処方できないホームケアあり 浅い乾燥しわ なし その他の施術との併用で効果が長期的に
ヒアルロン酸注入 体内にあるヒアルロン酸と同じ製剤を使用して、しわによる溝を解消 無表情の時にもあるしわ、ほうれい線、眉間、目の下の小じわ、マリオネットライン、ゴルゴライン 直後よりメイク可能。まれに内出血することもあるが、1週間程度で消失 6ヶ月~2年程度 (製剤の種類によって異なる)
ボトックス・ゼオミン注入 ボトックス製剤を使用して表情筋の収縮を抑え、表情じわを解消 表情グセによるしわ、額、眉間、目尻 直後よりメイク可能。まれに内出血することもあるが、1週間程度で消失 3~6ヶ月程度
PRP(多血症板血漿)注入 自身の血液、再生力を利用するため自然 まぶた、ほうれい線、マリオネットライン、ゴルゴライン、目の下の小じわ 3時間後からメイク可能。施術後多少の赤みと腫れが残るが、2日~7日で消失 数ヶ月かけて徐々に肌が再生する
サイトカイン注入 ヒト乳歯歯髄幹細胞培養上清液を注射し肌を若返らせる 目の下の小じわ 内出血、軽い腫れが出る 数ヶ月かけて徐々に肌が再生する
コラーゲン注入 厚生労働省の認可を受けている石川式コラーゲン注射 目の下の小じわ、深いしわ 直後よりメイク可能。まれに内出血することもあるが、1週間程度で消失 6ヶ月~1年程度
水光注射 専用のマシンを用いて、肌の若返りに有効な成分を直接注射する 小じわ、首の横じわ 内出血、軽い腫れが出る場合がある 3~6ヶ月程度

医師の知識、経験、技術を見極めて

しわ治療は多くのクリニックで行われ、気軽に受けられる施術の一つとなってきました。しかし同じしわ治療でも、ナチュラルで理想に近い状態の顔の印象になるかは、医師によるしわの種類と治療法の見極めから始まります。そして注入治療に関しては、同じ製剤を使っても、丁寧で適切な部位に適切な量の注入ができるかどうかで仕上がりに大きく差が出ます。医師の豊富な知識、経験と技術が非常に重要な治療であることをしっかり認識しておく必要があります。

しわ解消そのものは一見小さな変化ですが、しわが解消されることで顔の印象だけでなく内面から自信という輝きが生まれ、外見にも大きな変化を生むことはよくあることです。小さなしわ治療が持つ大きな可能性について、今一度注目してみてはいかがでしょうか。

ドクターコメント

Doctor comment
ドクターコメント

笑った表情や眉間のシワの形が人によって違うように、表情筋のつき方や筋肉の量、動きの強さには個人差があります。しわ治療は、その特徴を治療時にしっかりと確認して、的確な位置に的確な量注入することで自然な治癒効果を出します。また施術時は痛みや内出血を可能な限り抑えた注入で、負担の少ないしわ治療を行なっております。

ヒアルロン酸注入

Treatment collection
施術コレクション
ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸製剤には粘度の異なるさまざまなタイプがあるので、しわの深い溝を埋めたり、ハリが低下して細かいしわの凹凸ができている部分には内側から皮膚にハリを与えるように注入して内側から伸ばすなど、使い方次第で多くのしわが解消できます。即効性がありすぐに効果が実感できます。効果を維持させたい場合は継続治療が必要です。

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この記事の監修

クロスクリニック銀座  石川浩一院長

プロフィール
経歴
1988年 防衛医科大学校卒業
   
1992年 防衛医科大学校病院救急部形成外科勤務
   
1994年 自衛隊中央病院形成外科・国家公務員等共済組合
連合会三宿病院形成外科医長
1995年 東京女子医科大学第二病院形成外科助手、医局長
   
1998年 クロスクリニック開業
2014年 クロスクリニック銀座開院
資格
   
日本形成外科学会認定・形成外科専門医
サーマクール認定医
所属学会
日本形成外科学会会員
日本レーザー医学会会員
日本美容外科学会会員
日本マイクロサージャリー学会会員
日本臨床皮膚外科学会会員
日本医学脱毛学会会員
日本肥満学会会員
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