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- たるみがたるみを呼ぶ、皮膚、負のスパイラル
美容皮膚科で叶えるリフトアップ術
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たるみ治療
2019.07.02
肌に年齢を感じる症状はいろいろありますが、1番深刻な皮膚へのエイジングシグナルといえるのは「たるみ」ではないでしょうか? シミやしわならば、ある程度メイクやヘアスタイルでごまかすこともできます。しかしたるみは目元や目の下から目立ち始め、どんな工夫をしようと隠せず、進行すると顔つきまで変化させてしまいます。またたるみが怖いのは、たるみが更なるたるみやしわを生むことです。「表情筋を鍛えればたるみを防げるのでは」と顔の体操をしたところで、顔の筋肉で鍛えることができるのはほんの一部であり、加えて筋肉の衰退だけがたるみの原因ではありません。ではたるんでしまった肌にはどんな対策があるのでしょう。
顔がたるむ原因は複数ある!
人の顔が加齢とともにだんだんたるみ始めるのは、皮膚の構造自体の変化が起こるからです。3層に分けられる皮膚のうち、表に出ている表皮、表皮を支える土台となっているのが真皮です。その真皮はコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸といった肌のハリや弾力、潤いを担う有効成分とそれらを生み出す役割がある線維芽細胞で構成されています。しかしそのいずれも加齢、紫外線の影響、ストレスなどさまざまな要因からその数量が減っていきます。また、新しく作り出される数量も年々減少していき、真皮の中がスカスカになって、重力や筋肉の重みでたるみ始めます。他にも、筋肉と骨格が加齢で痩せてしまうこと、真皮の奥にある皮下組織が真皮の弾力の低下とともに脂肪層を支えられなくなることも原因です。
顔の脂肪が多いと脂肪の重みにより下まぶたや頬が下垂しやすく、少ないと皮膚が内側からすぼむたるみになります。たるみの原因は複数あり、単純に表情筋を鍛えたり、脂肪量の増減をするだけでは改善される問題ではないのです。
フェイスリフト以外の選択肢
すでにたるんでしまった顔をリフトアツプするには、化粧品でのケアやエステでは予防にはなっても改善には至らず、美容医療をもってしても少し前まで美容外科でメスを使った手術、フェイスリフト術をするしか解決法はないとされていました。しかしメスを使う手術は負担も大きく、もう少し気軽で、自然な改善を望む方が大部分でした。
そこに現れたのが、サーマクールなどの照射によるたるみ治療機です。ここ20年の美容医療における照射機器の進化は目覚ましく、切らずに細胞に刺激を与えるたるみ治療で、たるみ改善に大きな効果を上げています。
たるみ治療はいずれもコラーゲン生成も促します。そのため引き締め、たるみ改善が叶うと同時に肌に潤いや、ツヤ、ハリも蘇ります。皮膚の機能を上げ自然な肌の美しさも得られる嬉しい治療法です。
美容皮膚科、たるみの施術メニュー
サーマクールの登場後、照射器はさまざまなタイプが登場し、たるみを改善するだけでなく、皮膚の質の改善まで行えるほど進化しています。それぞれ治療器によって発する熱エネルギーや作用する部分、効果は違うため、自分のたるみに合わせた最適な治療機を選択することが必要です。治療経験の多い専門医にたるみを診断してもらい最適な施術を提案してもらうのが効果への近道と言えます。たるみ治療機は複数あり、その効果の特徴や持続期間はそれぞれ異なります。
治療法 | 特徴 | 効果と期間 | 施術時の痛み | ダウンタイム |
---|---|---|---|---|
サーマクールFLX | 切らないフェイスリフトと呼ばれた、サーマクールの第4世代治療器 | 引き締め効果が高く、リフト持続力が半年〜1年続く | 麻酔不要 麻酔はしない方が良い |
なし、治療直後からメイク可能 |
ウルセラ | 手術以外は治療不可能と言われていたSMAS筋膜まで刺激 | 目元などを始め引き上げ効果が半年~1年継続 | 部位によっては熱感があり、麻酔不要だが、希望により表面麻酔 | なし、治療直後からメイク可能 |
ウルサーマ | 同日にウルセラとサーマクールFLXを受けるコンビネーション治療 | サーマクールFLXとウルセラは熱の届く範囲と深さが違うため、併用することでより高く、長い効果が望める | 部位により熱感あり。麻酔不要 | なし、治療直後からメイク可能 |
ダブロ・ゴールド | 韓国製の超音波マシン。従来のダブロより照射スピードがアップ | 引き締め効果が3ヶ月~半年持続 | ほとんど痛みはないものの、骨に響く感じを受けることもある。麻酔不要 | なし、治療直後からメイク可能 |
ハイフシャワー | 肌の浅い層に熱を届けるハンドピースを用いたたるみ治療。即効性あり | 肌のタイトニング、小顔、顔の引き締めが1~2ヶ月持続 | 細かい点状の熱感があり。麻酔不要 | なし、治療直後からメイク可能 |
スキンタイトⅡ | 近赤外線を当て、コラーゲンの再生と収縮を促す | 初めての治療にも。フェイスラインのゆるみなどに1ヶ月程度の効果あり | 痛みがなく、麻酔不要 | なし、治療直後からメイク可能 |
上記の照射機器を使用した治療以外にも、たるみ治療として溶ける糸を頬に挿入するスレッドリフトも輪郭のゆるみ、たるみ、小じわ解消、リフトアップに効果的です。
複合治療が大きな効果を上げる
照射治療は、メスを使った手術とは異なります。そのため大きな変化を望む場合は物足りなさを感じるかもしれません。さらに定期的に繰り返すことでこそ効果は着実に積み上げられていくということも覚えておく必要があります。
照射治療でたるみもしわも明らかな変化が欲しいという場合は、複数の施術を組み合わせたり、ヒアルロン酸などの注入治療を併用することで、即効性と中・長期効果の両方の変化を得られます。いずれの治療法も効果的な組み合わせと時期があります。医師に相談の上、しっかり希望を伝え、治療法の提案をしてもらい、長期的なスパンで治療に望むことがたるみ知らずに過ごせるポイントになります。
美容皮膚科で見た目のエイジングを止めることは、気持ちのエイジングを止めることにもつながります。若々しい肌を手に入れて、自分に勇気を与えませんか。
- Doctor comment
- ドクターコメント
照射機器を使った治療は可能性に満ちています。しかしその方それぞれにあった治療をする必要があり、同じ照射機を使っても、医師によって治療結果が違うことが起こります。当クリニックでは、豊富な経験と、私自身が試して厳選した多種の照射機を揃え、常に最善の治療を心がけています。
- Treatment collection
- 施術コレクション
ウルサーマ
「ウルサーマ」は同日に「ウルセラ」と「サーマクールFLX」をダブル照射する、コンビネーションのたるみ治療です。サーマクールは引き締め、ウルセラは引き上げのリフトアップ効果が高いので、組み合わせることによって皮膚の広範囲に働きかけて相乗効果が得られます。
この記事の監修
クロスクリニック銀座 石川浩一院長
プロフィール
- 経歴
- 1988年 防衛医科大学校卒業
- 1992年 防衛医科大学校病院救急部形成外科勤務
- 1994年 自衛隊中央病院形成外科・国家公務員等共済組合
連合会三宿病院形成外科医長 - 1995年 東京女子医科大学第二病院形成外科助手、医局長
- 1998年 クロスクリニック開業
- 2014年 クロスクリニック銀座開院
- 資格
- 日本形成外科学会認定・形成外科専門医
- サーマクール認定医
- 所属学会
- 日本形成外科学会会員
- 日本レーザー医学会会員
- 日本美容外科学会会員
- 日本マイクロサージャリー学会会員
- 日本臨床皮膚外科学会会員
- 日本医学脱毛学会会員
- 日本肥満学会会員